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2025年度版Figma AIレポート: デザイナーと開発者の視点

FigmaのAIレポートは、デザイナーと開発者が変化する環境にどのように対応しているかを示しています。

2025年度版Figma AIレポート: デザイナーと開発者の視点を共有

アートワーク: Saiman Chow

昨年、Figmaの初の年次AIレポートでは、業界におけるAIへの期待が最高潮に達していた時期に、私たちが「転換点」にあると指摘しました。その後の12か月間で多くの変化があったものの、私たちは依然として同じような課題に取り組んでいます。基盤モデルが低コスト化し、広く利用可能になるにつれて競争はかつてないほど激化しており、プロダクト開発者はワークフローにAIを導入すると同時に、AI を活用した機能を迅速にリリースするというプレッシャーを感じています。

今年は、2,500人のFigmaユーザーを対象に調査を行い、これらの課題を探求しました。回答者の3人に1人が今年、AIを活用した製品をリリースしており、これは昨年比で50%の増加となっています。彼らは、予知保全分析から医療文書の解釈に至るまで、1,000を超えるAI活用製品の開発に取り組んでいることを共有しました。

ここでは、レポートから得られる5つの重要なポイントと、それがデザインおよび開発の現状について示している内容を紹介します。

完全版レポートで、データを深掘りし、さらなる知見をご覧ください。

最も急成長中の製品カテゴリはエージェンティックAI

調査回答者の間で最も一般的に提供されているのはテキスト生成製品ですが、エージェント型AIは最も急成長している製品カテゴリです。Figmaユーザーのエージェント型製品の構築数は、昨年の2倍に達しています。初期のテキスト生成ツールが、簡単なプロンプトで文章や画像を生成したり、少ない入力でチャートを作成したりするのとは異なり、エージェント型AIツールは複数のステップを含むプロセスを完了することができます。エージェント型AIの魅力は、単調な事務作業にかかるユーザーの時間を削減し、コストを抑制しながら、企業の業務を加速させる可能性にあります。

AI製品に取り組むFigmaユーザーの51%がエージェントを構築しており、昨年のわずか21%から大きく増加しています。

しかし、エージェント型AIツールの構築には特有の困難さがあります。解決すべきバリアブルは数多く存在します。テキスト生成ツールがコンテンツを生成するのに対し、エージェントはユーザー入力を理解し、推論し、行動を起こします。例えば、プロダクト開発者は、エージェントがユーザーにいつ確認を行うべきか、ユーザーとどの程度の情報を共有すべきか、またチャットインターフェースが最も効果的な形式であるのか、それとも一連のボタン操作の方が直感的であるのかを検討する必要があります。こうした判断には、デザイナーや開発者による批判的思考、テスト、そしてプロトタイピングの専門知識が求められます。

成功の鍵は柔軟に適用できるベストプラクティス

人間の知識と分析的推論が不可欠なのは、エージェント型AIの構築だけに限られません。成功を収めるチームとは、ベストプラクティスが長く有効であることを理解しつつ、新たなテクノロジーへの適応方法について批判的に考えることができるチームです。AI開発者の52%が、AI活用製品においては従来製品以上にデザインが重要であると回答しており、95%が少なくとも同等に重要であると答えています。また、彼らの企業の経営陣もこれに同意していると報告されています。

本レポートでは「成功しているチーム」を、AI活用プロジェクトをリリースし、調査回答者がその成果が期待を満たすか、あるいはそれを上回ったと答えたチームと定義しています。

このデータは、多くの人々が時間をかけて磨いてきた長年のスキルやベストプラクティス、すなわち迅速なイテレーション、迅速なプロトタイピング、密なコラボレーションループが、依然として価値を持つことを裏付けています。成功しているチームは、イテレーションが製品の成功に依然として不可欠であることを認識しています。AI製品の構築に成功した人の60%が「問題に対して複数のデザインや技術的アプローチを試みた」と回答したのに対し、成功しなかった人でそう答えたのはわずか39%でした。また、生成AI製品の開発プロセスを非AI製品のプロセスとは異なるものと捉えた人の方が、成功する可能性が高いことが分かりました。ある回答者は「(これはまるで)毎日メニューが変わるレストランを経営するようなものだ」と表現しました。このような創造段階での試行錯誤には、高度な人間の知見と業界に対する深い理解が求められます。

企業が直感的に使えるAIツールの開発に時間とリソースを投じ続ける中で、熟慮されたデザインは、ますます混雑する市場における重要な差別化要因として際立っています。

私たちは、舞台裏で何が起きているかをどの程度説明するか、そして人間が関与するAI支援型アクションをどのように設計するかについて、常に検討しています。
英国を拠点とする中堅規模のプロフェッショナルサービス企業のデザイナー

小規模企業は全面的に取り組んでいる

従業員数1〜10名の企業に所属するFigmaユーザーの61%が、市場シェア目標においてAIは「非常に重要」または「極めて重要」であると回答しました。

あらゆる規模の企業が、収益や市場シェア拡大において生成AIが重要であると認識していますが、小規模企業は特にAI製品の構築に全面的に取り組むインセンティブが強い状況にあります。小規模企業に所属するFigmaユーザーのうち、自社製品にAIが不可欠であると答えた割合は、昨年の2倍に増加しました。市場シェア拡大にAIが極めて重要であるという認識は、従業員数10名未満の企業で特に顕著であり、そうした企業はAIを積極的に構築・統合しています。小規模企業は大企業に比べて一般的に俊敏に動けるため、AIをより迅速に学び、試行できる可能性があります。また、AIが自社の事業成長をより速く加速できるとの認識もあり、それによってより大きな投資を正当化しやすくなっています。

市場シェア目標においてAIが重要であると回答した割合を示す図表市場シェア目標においてAIが重要であると回答した割合を示す図表

ワークフロー全体でAI導入が進む一方、開発者とデザイナーの間には品質認識のギャップ

開発者とデザイナーの双方がワークフローへのAI統合の重要性を認識しており、AIツールの全体的な導入は進んでいますが、品質や有効性に対する認識には両者の間で隔たりがあります。

開発者の82%がAIツールに高い満足度を示し、68%がAIが自分たちの業務品質を向上させていると感じています。一方で、デザイナーの数値はより控えめで、満足度は69%、品質改善を報告したのは54%にとどまり、このグループの熱意は開発者に比べてやや劣後していることが示されています。

開発者の67%がAIが自分たちの業務品質を向上させていると答えたのに対し、デザイナーで同様に答えたのはわずか54%でした。

この隔たりは、AIが既存業務をどのように支援できるか、またどのように活用されているかに起因しています。開発者の59%がコード生成といった中核的な開発業務にAIを利用しているのに対し、デザイナーでアセット生成など中核的なデザイン業務にAIを活用しているのは31%にすぎません。また、AIのコード生成能力が大きく影響している可能性もあります。開発者の68%がプロンプトを使ってコードを生成しており、82%がその出力に満足していると回答しています。端的に言えば、開発者は日常業務においてAIの導入を有用だと広く認識している一方で、デザイナーはこれらのツールが自らのプロセスにどのように、また本当に適合するのかを模索している段階にあります。

未来はAIにある—では、そこにどう到達するのか?

調査対象者の78%が「AIは自分の業務効率を大幅に高める」と回答している一方で、AIの出力を業務で信頼できると答えたのはわずか32%でした。

チームがAI製品の構築やワークフローへのAIツールの導入を試みる中で、AIの可能性と日常業務における実際の活用との間に存在するギャップとも向き合わなければなりません。AIが効率に与える影響は明らかである一方で、人々が自身の役割をよりうまく果たすためにAIをどのように活用すべきかについては、依然として疑問が残っています。効率と品質の間にあるこのギャップは、ユーザーと作成者双方にとって今なお続く課題です。何よりも、デザイナーや開発者、そして彼らが持つ独自の経験、スキル、専門知識がいかに今なお必要とされているかを浮き彫りにしています。

将来を見据えると、AIが業務に与える影響の予測は穏やかであり、来年に期待される影響は昨年の予測を大きく上回るものではありません。また、導入が進んでいるにもかかわらず、AIプロジェクトは依然として業務のごく一部にとどまっています。デザイナーと開発者のうち、大半のプロジェクトがAIによって支えられていると答えたのはわずか20%にすぎません。品質に関する認識についても考慮すべき点があります。AIの出力を信頼できると答えたのはわずか32%でした。

また、AI開発者によれば、多くのAIプロジェクトは依然として目的の明確さを欠いているとのことです。収益成長を最重要目標に掲げたのはわずか9%にとどまり、76%は「AIの実験」や「顧客体験の改善」といった曖昧な目標を挙げています。その結果、影響を測定することは依然として難しいままです。

デザイナーと開発者の双方の80%以上が、将来の役割において成功するためには、AIと共に働くスキルの習得が不可欠であると回答しています。

それでも、品質やインパクトをめぐるこうした疑問があるにもかかわらず、将来の業務において何らかの形でAIが不可欠になるという全体的な認識は根強く残っています。今日において課題は存在するものの、この共通認識は、AIの統合が製品開発プロセスにおいて本質的かつ自然な一部となる未来を示唆しています。その未来が具体的にどのような姿になるかは、AIの可能性を活用しつつ、職人技やスキルの力を認識できるリーダーの能力に大きく依存します。

AIの利用や機能は拡大を続けていますが、依然として乗り越えるべき不確実性や取り組むべき矛盾が残されています。完全版レポートでは、この進化を続ける領域におけるAIの可能性と未解決の課題に、どのように対処していくべきかを掘り下げています。

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